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休職したら給料はどうなるのか。実際の金額と、申請でつまずくところ

休むかどうかを、お金で決めようとしている人へ。

2026年8月31日

もう限界だと分かっている。でも休んだら生活が回らないかもしれない。だから調べている。そういう順番で、ここに来た人が多いと思います。

先に結論を書きます。

休職中、会社からの給料は原則として出ません。代わりに、健康保険から傷病手当金が出ます。金額はおおよそこれまでの給料の3分の2です。

ただし、ここには誤解しやすい点が3つあります。知らないと、想定より少なかったり、そもそも受け取れなかったりします。以下は協会けんぽの記載で確認した内容です。

いくらもらえるのか

1日あたりの金額

支給開始日より前の12か月間の標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 3分の2

= ざっくり「月給の3分の2」

「標準報酬月額」は、社会保険料を決めるために使われる、給料を等級で区切った額です。手取りではなく、額面に近いものだと思ってください。

協会けんぽのサイトには、月額16万円の人の計算例が載っています。日額に直すと5,670円、その3分の2で1日あたり3,780円という計算です。

ここで大事なのは、手取りとの比較では3分の2より目減りが小さいことがあるという点です。傷病手当金は非課税で、給料から引かれていた所得税や雇用保険料がかかりません。ただし社会保険料(健康保険・厚生年金)は免除されないので、自分で払う必要があります。会社経由で請求されることが多いので、そこは確認してください。

誤解しやすい点 1:初日からは出ません

休んだ日すべてに出るわけではありません。最初の3日間は「待期」といって支給対象外で、4日目からです。

そして、ここがいちばん誤解されるところです。

待期には、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれるため、給与の支払いがあったかどうかは関係ありません

協会けんぽ「傷病手当金」

つまり「有給を使った日は待期に入らない」と思っていると間違いで、有給でも土日でも、休んでいれば待期は進みます。これは受け取る側にとって有利な話です。

逆に注意が要るのは、3日間が連続していないと成立しないことです。協会けんぽは「連続して2日間会社を休んだ後、3日目に仕事を行った場合には、待期3日間は成立しません」と書いています。無理をして1日出社すると、そこで数え直しになります。

誤解しやすい点 2:給料が出ていると、その分が引かれます

会社によっては、休職中も一部の給料が出ることがあります。その場合はどうなるか。

支給の条件として「休業した期間について給与の支払いがないこと」が挙げられていて、給料が出ていれば原則として傷病手当金は出ません。ただし例外があります。

給与の支払いがあっても、傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額が支給されます

協会けんぽ「傷病手当金」

つまり両取りにはならないが、少ないほうで損もしないという設計です。会社から少し出ているから申請しても無駄だ、と思って手続きをしない人がいますが、差額が出る可能性があるので確認したほうがいいと思います。

誤解しやすい点 3:期間は「通算」で1年6か月

支給期間は支給を開始した日から通算して1年6か月です。

この「通算」が大事です。途中で復職して、また休むことになった場合、働いていた期間はカウントされません。1年6か月ぶんの残高がある、というイメージに近い。

以前は「支給開始から1年6か月」という数え方で、復職している間もカレンダーが進んでいました。いまは通算なので、一度復職してみて駄目だった場合に不利になりません。試しに戻ってみる、という選択がしやすくなっています。

申請でつまずくところ

制度が分かっても、実際の手続きで止まる人がいます。順番に書きます。

つまずきポイント 1

医師に書いてもらう欄がある

申請書には医師が記入する欄があります。「仕事に就くことができない」という証明が要るので、受診していないと、そもそも始まりません。

逆に言えば、いま受診していないなら、まず受診が最初の一歩です。お金の心配で受診を後回しにしていると、お金を受け取る手続きも始まらない、という順番になっています。

つまずきポイント 2

会社に記入してもらう欄がある

事業主が記入する欄もあります。つまり会社に知られずに受け取ることはできません。

言いにくいと思いますが、休職の手続き自体が会社を通るので、ここは避けて通れません。人事や総務が窓口になることが多く、直属の上司に細かい病状まで話す必要は必ずしもありません。

つまずきポイント 3

すぐには振り込まれない

申請してから振り込まれるまで、時間がかかります。しかも多くの場合、1か月ごとにまとめて申請する形になるので、休み始めてから最初の入金まではさらに間が空きます。

この空白期間があることを知らないと、「申請したのに来ない」と不安になります。当面の生活費をどうするかは、別に考えておいたほうがいい部分です。

お金が心配で受診できていない人へ

順番が逆になっている人がいます。

お金が心配だから病院に行かない。でも傷病手当金は医師の証明がないと始まりません。だから、受診しないことが、お金を受け取れない状態を続けることになっています。

それから、医療費そのものを軽くする制度もあります。精神科や心療内科に継続して通う場合の自立支援医療です。厚生労働省は「医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度」と説明しており、精神通院医療の対象は「通院による精神医療を継続的に要する者」とされています。

どれくらい軽くなるかは所得などによって決まるので、金額はお住まいの自治体の窓口か主治医に確認してください。申請には医師の診断書などが必要です。受診の入口についてはこちらに書きました

金額が分かっても、休めないとき

ここまで数字の話をしてきましたが、実際には、金額が分かっても休めない人がいます。

迷惑がかかる。戻る場所がなくなる。休むほどではないと思われそう。自分が甘えているだけかもしれない。

それは、お金の問題として調べていたけれど、本当に引っかかっていたのは別のところだった、ということかもしれません。だとしたら、そちらは制度を調べても解決しません。

ひとつだけ書いておくと、「休むほどではない」かどうかを決めるのは、あなたではなく医師です。受診して、働ける状態だと判断されれば証明は出ません。逆に証明が出るなら、それは休むべき状態だという専門家の判断です。

自分で自分に許可を出さなくていい、という言い方もできると思います。判断は預けてしまっていい。

この記事について。 ここに書いた内容は、2026年8月31日時点で協会けんぽ(全国健康保険協会)のサイトに掲載されている記載をもとにしています。 加入している健康保険によって、上乗せの給付があるなど扱いが異なることがあります。 お手元の保険証に書かれている保険者(協会けんぽ、健康保険組合、共済組合など)に確認してください。

また、これは制度の一般的な説明であって、個別のケースへの助言ではありません。 実際の申請は、会社の人事・総務、加入先の健康保険、主治医と相談しながら進めてください。 公務員の方や、業務が原因の病気・ケガ(労災の対象になる場合)は、別の制度になります。

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この記事を書いている人

この記事を書いているのは、ひだまりという匿名SNSを運営している個人です。休職中の人や、休むかどうか迷っている人が使っています。

気持ちをそのまま書ける場所と、アドバイスも説教もせずに聴くAIの聴き手がいます。誰にも言えないことを置いていく場所として作りました。

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